個人カードとここが違う!?法人カードの審査とは

■法人カードの審査難易度は?

クレジットカードといえば審査が厳しいところから非常に甘いところまで幅広くあることが知られていると思います。年会費無料のクレジットカードからステータス性の高いものまであるのでなんとなくでも予想はできますよね。これに対して法人カードは審査の難易度があまり知られていないように思います。実際のところどのようになっているのでしょうか。

結論からいうと法人カードは昔ほど審査が厳しいものではなくなってきました。以前は会社が設立してから3年間は法人カードの審査には通らないと言われるぐらいに厳格な審査基準があったりと障壁は大きなものでした。しかし最近では設立してから1ヶ月程度でも審査に通る事例が確認されているなど、設立からの期間に関してはかなり審査基準が甘くなってきたというのが現状です。ただ、あくまでもそういう法人カードの需要があるため対応しているクレジットカード会社が増えてきただけでまだまだ会社設立からの期間を大きく評価するような審査手法を取り入れている会社もあります。

設立からの期間については審査が甘くなった反面、会社の実態が実際にあるのかどうかの審査は以前より厳しくなったように感じます。会社を設立するハードルが下がったことによって実態のない会社を設立して、法人カードだけを手に入れようとする悪質な申込みが発見されたことがこの背景にはあると思います。こういった不正な法人カードの申込みを排除すべく審査の際には会社の実態調査は重きが置かれているようです。実態の把握としてよく利用されているのは固定電話や事務所の有無、あるいは会社公式ウェブサイトの有無などでしょう。これらは通常の業務をしていく上で必要となってくるものであり維持費が掛かるものです。このような維持費を掛けてまで不正な法人カードの発行は考えにくいため一つの手法として審査の過程で用いられています。このことが個人事業主やベンチャー企業への審査を少し難しくしている要因となっているかもしれません。ベンチャー企業などは経費削減のために固定電話を用意していなかったり、専門の事務所を構えていないことがあります。そのためこの観点から審査に通りにくくなっているのですね。

通常の企業活動をしていれば最近はそこまで法人カードの審査も難しいとは言えなくなってきました。しかし、ベンチャー企業を始めとした活動実態を少し証明しにくい企業はまだ審査が難しい場合もあるでしょう。

■法人カードの審査に信用情報はあるのか

クレジットカードの審査においてなにかと耳にする言葉といえば信用情報という言葉です。これは個人のクレジットカード審査であれば、今までの支払状況や既に発行しているクレジットカードの利用状況などを確認するものとなっています。簡単に説明すると、今までクレジットカードをどのように利用してきたか、遅延など信用に関わる問題は発生していないのかを判断する審査ということです。

これに対して法人カードであればどのような信用情報が審査されているのでしょう。個人であれば信用情報機関が信用情報を管理していましたが、法人にもそのような機関はあるのでしょうか。法人カードの審査においても個人のときと同様に、民間の信用情報機関というものが存在しています。いくつかこれに該当する機関はあるのですが、法人カードの審査において利用されているというのは「帝国データバンク」と「東京商工リサーチ」でしょう。これらは皆さんも耳にしたことがあるのではないでしょうか。大切なことはこれらは個人の信用情報とは少し異なり、誰かから依頼されて調査が入ったことによって登録される情報ということです。つまりクレジットカード会社かどうかに関わらず、正規の手段を踏めば情報が照会されるような仕組みとなっています。クレジットカード会社は一つの情報の照会先として上記の機関を利用しているため混ぜて考えないようにすることが大切です。

法人としての信用情報の審査は上記のように行われていますが、法人カードではこれに加えて経営者自身の信用情報も確認される仕組みとなっています。この信用情報は上記でも紹介しました日本に3箇所ある個人の信用情報を管理している企業のどこかを照会することによって審査されています。一般的にクレジットヒストリーと呼ばれ、過去24ヶ月間の支払状況は問題ないかなどが審査の対象となっています。例え会社として問題はなくとも、クレジットカードを持つことになる経営者に支払い上の問題が見つかれば法人カードの発行は見送られる可能性もあります。

法人カードの審査において会社の情報が審査されるのはもちろん理解できると思いますが、経営者の信用情報も審査の対象となっています。また法人としての評価に利用される信用情報も大手のデータバンクが収集している情報をクレジットカード会社も照会しているに過ぎません。この点をしっかりと理解して、審査に落ちないように信用情報は整えることが大切でしょう。

■赤字決算でも法人カードが発行できる

皆さんの中には法人カードを作れる企業=儲かっている会社という認識をお持ちの方も居るでしょう。この認識実は間違っており、法人カードは必ずしも儲かっている会社が作れるというものではないんです。どういうことなのか、法人カードの審査の面も絡めて考えてみたいと思います。

法人カード入会時の審査において会社の業績を始めとした状況が評価されていることは間違いありません。ただ、この点のみに着目してしまうと法人カードは儲かっている会社だけが持つものという印象を持ってしまうことになります。たしかに赤字の会社であれば一般的には心配となる部分はありますが、赤字の理由を探ることが法人カードの審査においては重要視されています。どういうことかというと例えば本来は黒字であるが、節税のために大きな買い物をしているという場合があります。厳密には大きな買い物は減価償却となるのですがイメージとして持ってもらえれば良いと思います。
こういった内容は法人カードの審査時に提出する会計状況の報告書で概ね把握することが可能です。クレジットカード会社としては純粋に赤字が出ている会社には審査が厳しくせざるを得ませんが、本来は儲けがあるものの利益を減らすために買い物をしているような企業であれば法人カードを多く利用してもらえるかもしれないと考えるものです。そのためただ単に赤字であることだけを評価するのではなく、その理由を評価することが法人カードの審査においては重要視されていると言われています。

また、これはお国柄かもしれませんが上記のような赤字決算への評価は外資系法人カードの方が顕著に出る傾向があります。海外では節税のために大きな買い物をすることも一般的なこととなっており、そのために法人カードを利用することも少なくありません。そのため決算書から意図的な節税が読み取れる場合には赤字決算であっても審査に通過できる可能性が高くなるようです。

個人で作成するクレジットカードのように年収(売り上げ)だけを審査するのではないのが法人カードの難しいところです。個人であれば収入以上の発行や限度枠は設定されませんが、法人では上記のように節税のための支出というのが含まれて結果として利益が少ない場合もあります。そのため赤字決算だからといって法人カードが発行されるともされないとも言い切れないのが現実です。意図的な節税のような赤字決算であればまずは審査を受けてみるのも悪くないでしょう。

■会社名義法人カード審査の流れ

最近では会計処理の簡略化のために法人カードが利用されることがされることが増えてきました。法人カードにも複数の種類が用意されている訳ですが今回は会社名義の法人カードを作る場合の審査の流れについて紹介して行きたいと思います。法人カードであってもクレジットカードには変わりありませんので審査の過程が設けられています。そのためどのような会社でも発行できるものではなく場合によっては落ちてしまうことが考えられるわけですのでそのようなことの無いように過程はしっかり把握しておきましょう。

まずは申し込みから始まります。この点は個人向けのクレジットカードの場合と同様ですね。最近は法人カードもインターネットからの申し込みが多くなってきました。法人カードの種類によっては紙での申し込みが必要となることもありますが、事務処理なども大変となるため基本的にはインターネットサイトから申し込めるような準備がされています。こちらの申し込みは指定された項目に沿って入力するだけですので特に問題は無いかと思います。個人向けのものより少し入力項目が多くなっていることもありますが、丁寧に入力していけば大丈夫でしょう。

個人向けのクレジットカードであればここから審査が始まるのですが、法人カードの場合は少し異なります。それは会社の財政状況などを申告するための書類を送付する必要があるからです。そのため短時間で審査が終わるわけではなく、その書類を送付してから審査が行われることになります。本来ならば様々な項目を記入する必要がるのですが、インターネットから申し込みをすることによって印刷されたものが届くようになっています。間違いなどがあった場合は電話連絡などもしてもらえますので、結果として時間は短縮されるようにはなっています。

書類の送付が完了すれば実際に審査が始まります。審査は記載内容の確認から、法人が実態として存在しているのかといったことが確認されます。特に法人カードは決算可能な金額が大きいものも存在していますので、どの程度の金額を設定できる会社なのかという評価にも時間が掛かっていると思われます。審査自体にかかる時間は概ね5-7日で問題なければ完了するでしょう。何かしらの問題があったり、審査の過程で追加の資料が必要となればその分審査の期間も長くなることになってしまいます。

審査が問題なく完了すれば無事に法人カードが手に入ります。郵送でのやりとりが多いですので審査の際は時間に余裕を持つことが大切です。

■法人カードの審査に落ちないために

法人カードもクレジットカードの一種ですので発行に関しては審査を受ける必要があります。審査があるということは、審査に通る会社と通らない会社があるということですよね。安心して法人カードを発行するためにもどのようなことに注意しておけば良いのでしょうか。法人カードの審査に落ちないためにも気をつけておきたいことをポイント別にまとめましたのでぜひとも参考にしてください。

・会社の実態を証明する
法人カードを含むクレジットカードは一時的なお金の建て替えが発生する取り引きとなっています。そのため審査の際には本当に信頼のある会社であるのかどうかということが重視されます。架空の会社で申し込まれ、悪用されてしまった場合に不利益を被るのはクレジットカード会社になるので当たり前ですよね。そういうことを避けるためにも会社の実態があるかどうかなどが審査されることになります。
審査の内容が公開されているわけではありませんが、会社の実態を把握する方法としてホームページの有無や更新頻度、固定電話の有無などがあると言われています。これだけインターネットが普及した現代ですので、ホームページが用意されているのかどうかは一つの評価ポイントになっているようです。加えてホームページには事業に関する内容を細かく記載するのが一般的です。これによってお客様だけではなく、クレジットカード会社に対しても事業内容を詳細に伝えることが可能となりより信頼性が増すと言われています。内容が少なかったり古いと逆効果になる可能性もありますので、審査を受ける前に対策をしておくというのも一つの手かもしれません。

また固定電話は実際に事務所を構えていることの証明となります。確かに事務所を構える必要の無い事業やベンチャー企業と言われるもので固定電話を有していない会社があるのも理解はされています。ただ信頼性という意味では審査で重要視されるのも納得できる審査内容ではないでしょうか。

・会社設立からの期間
最近はそこまで重視しない法人カードも増えてはきましたが、昔は会社設立から3年ほどは経過しないと法人カードの発行は難しいと言われていました。これは事業が安定しているのかどうかの判断は3年程度必要との考えからでしょう。ただ、この設立からの期間に関しては時間が解決する以外の方法はありません。そのため審査の際に会社設立からの期間を重要視していない法人カードを選んで申し込むことが大切となります。今では有名な法人カードの中にも会社設立からの期間をそこまで重要視していないものも存在しています。門前払いを受けることのないように、事前にどこの法人カードであれば新しい会社でも申し込みが可能なのかを調査しておくことで審査に落ちる可能性を減らすことが可能となるでしょう。